高度情報試験の中でも人気の高い「プロジェクトマネージャ試験」ですが、この試験、基本情報技術者試験等と比較して勉強方法などの情報があまり落ちていない!
というわけで、これからプロジェクトマネージャ試験に挑まれる方のお役に立てるよう、今回は私が当試験に合格するまでに行った勉強方法などをまとめていきたいと思います。
この記事の主な読者像
- 高度区分試験を受験した経験がある方
- 午前1免除の方
【参考】受験当時の私のスペック
プロジェクトマネージャ試験に合格した当時の私のスペックは以下の通りです。参考としてどうぞ。
当時の私のスペック
- 仕事:IT企業でシステム開発のプロジェクトリーダを5年担当
- 保有資格:基本情報技術者、ソフトウェア開発技術者、情報セキュリティスペシャリスト、ネットワークスペシャリスト
上記の通り、全くの0からの挑戦というわけではなく、それなりに業務経験も情報処理技術者試験経験もあった状態でのトライでした。
合格までに要した勉強期間・時間
普段あまり勉強時間を確保できない社会人の方にとっては、プロジェクトマネージャ試験の勉強にどの程度の期間や時間を要すのかというのは重要な情報かと思います。
私の場合、実際にかかった勉強期間・勉強時間は以下の通りでした。
- 勉強期間:約1.5ヶ月
- 勉強時間:32時間
ちなみに32時間の内訳は以下の通りです。
勉強時間の内訳
- 午前2対策:約7時間(過去問5年分)
※午前1は免除でした。 - 午後1対策:約8時間(過去問8問分)
- 午後2対策:約17時間
上記の通り、圧倒的に午後2対策に時間を要していました。
プロジェクトマネージャ試験のために行った勉強方法
それでは、各試験ごとの勉強方法について以下にまとめていきます。
午前2試験対策
午前2試験対策としては、過去問を5年分行いました。
勉強の流れとしては、
①1年分の過去問(25問)を解き、
②答え合わせし、
③分からなかった/間違えた問題はネットや書籍の情報をもとに勉強する。
といった感じです。
正直、午前2試験対策は過去問数年分を何度かやれば十分だと思っています。
というのも、実際の試験でも過去の問題が結構出題されるため、過去問をベースに勉強した方が効率が良いためです。
また、プロジェクトマネージャ試験は出題範囲が膨大なので、全てを真面目に勉強しようとすると時間がかかり過ぎるため、過去問をベースに勉強した方が現実的ということもあります。
ただ「過去問の内容が全く分からず太刀打ちできない」という場合は、以下書籍を一通り読んでから再トライすることをおすすめします。
午後1試験対策
午後1試験対策も基本的には過去問だけで勉強しました。具体的には、過去問から8問分ピックアップして解きました。
過去問を解く際は、試験本番と同じように時間を計って行い、分からなかった問題や間違った問題は必ず深堀りして自分なりの模範解答を作り上げるようにしました。
また、問題を解いていくなかで「午後1試験回答時のコツ」のようなものが分かってきたので、それらを明文化してストックしていきました。例えば以下のような内容です。
午後1試験回答時のコツ
- シンプルに考える
- 問題文に書いてあること以外は答えにならないことが多い
- 回答を組み立てる際は問題文から文言・文章を流用する
- 回答があまりにも漠然としていたら、具体化を試みる
- とにかく「エンドユーザへのヒアリング」を行う
- とにかく「品質管理基準を満たしているベンダを選定」する
- とにかく「新しい業務プロセスへの理解を深めてもらう」
※午後1回答時のコツについては以下記事で詳しくまとめています。
また、過去問で勉強すると書きましたが、午後1の場合過去問だと模範解答がないので、模範解答で答え合わせがしたいという方は、やはり以下の教材を使って解かれることをおすすめします。
午後2試験対策(小論文試験対策)
プロジェクトマネージャ試験最大の関門はこの小論文試験ではないでしょうか。ということで、小論文試験にはそれなりに準備が必要になります。
私が試験対策として行ったことは主に以下の通りです。
①プロジェクトの概要を作り上げる
②「質問シート」を作り上げる
③小論文に使えるネタを用意する
④過去問8問分を実施する(論文設計のみ)
1つずつざっくりご説明すると次の通りです。
①プロジェクトの概要を作り上げる
小論文試験では、出題されるテーマに沿ってストーリーを書き上げることになるため、ストーリーのベースとなるプロジェクトをあらかじめ明確化しておかないと、書きづらいですし内容がぼんやりしてしまいます。
私の場合、プロジェクトの概要として以下の内容を整理・明確化しておきました。
事前に整理しておくべき内容
- 開発したシステムの概要
- 開発チームの人数
- ステークホルダ
- 開発期間、工数
- 開発金額(受注額、コスト、収支率)
よくある悩みとしては「テーマごとにベースとなるプロジェクトを用意するか、どんなテーマでも対応できるプロジェクトをひとつだけ用意するか」ですが、私のおすすめは後者の「ひとつだけ用意する」です。
というのも、テーマごとにプロジェクトを用意する場合、複数のプロジェクト情報を用意する必要があり、時間と労力の観点から現実的ではないからです。
ですので、ベースとなるプロジェクトを1つだけ用意し、そのプロジェクトでどんなテーマでもマルチに対応できるように補強していった方が良いでしょう。
②「質問シート」を作り上げる
「質問シート」とは、午後2試験開始時に記載するプロジェクトの概要をまとめるシートのことです。
質問シートはやや癖があるので、ぶっつけ本番で挑んでしまうと予想以上に時間がかかってしまうと思うので、事前に完成形を作って起き、何度か書く練習をしておくことをおすすめします。
また、小論文に書く内容と矛盾があると減点に繋がるので、質問シートに書く内容は精査しておく必要があります。
③小論文に使えるネタを用意する
プロジェクトの概要を決めた後、小論文に使えそうなネタをいくつか用意しました。
ネタというのは、例えば「発生した問題」や「その対策」など、小論文を書く際に活用できるパーツのようなものです。
小論文を書く際に文章を1から作り上げると時間がかかってしまうので、事前に用意したパーツを組み合わせるやり方の方が効率的です。
④過去問8問分を実施する(論文設計のみ)
プロジェクトの概要や質問シート、ネタが概ね出そろった後、それらをもとに実際に過去問を解きました。
ただ、実際に小論文を書いたのは1回だけで、あとは「論文設計」のみ行いました。論文設計でやることは、小論文の目次と、各項目で書こうと考えている大まかな内容をまとめていくといったイメージです。
というのも、毎回小論文を書くのは面倒くさかったからです。笑
個人的に、論文設計がしっかりできていればあとはそれを文章化していくだけなのでそこまで難しくないかなーと思っています。
ちなみに1回だけ小論文を書いた理由は、小論文執筆にかかる時間感覚や身体への負担等を把握するためです。
また、小論文が苦手という方には、以下参考書をおすすめいたします。小論文の事例が掲載されているので、どのように書けば良いかが分かりやすいです。
おわりに
今回はプロジェクトマネージャ試験に合格するために私が行った勉強方法についてまとめてみましたが、いかがだったでしょうか。
少しでも皆様のお役に立ると幸いです!
現場からは以上です。
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